キミの勇者

だいぶ前にやったげーむですけど、どうしてもレビューをあげたくて
今更ながら更新
(なんで、上げておいてなんですが、内容はかなりうろ覚えです)


これはDSのRPGですね。

出しているのが株式会社SNKプレイモアで、
当時「どきどき魔女神判!」とか出してて(俺個人的に)着目していたブランドです。


そして、あのどき魔女の絵でRPGが出たとか聞いて


「これは、きっと地雷!!」

と思い、何かRPGをやりたいという欲望と、可愛らしい絵を見たいという欲望と、
そして何より可愛さでどれだけ「地雷さ」をカバーできるのかを確かめたくてプレイ。。



その結果、多少の不満点こそあれど、普通に他人に薦めたいレベルの良作RPGでした。



この作品は「星の勇者」と呼ばれる伝説の勇者と、その方を
フォローする「従者」が星を守るために冒険するお話。


wikiで主人公はワンダ(星鍵を武器に戦う勇者)とティオ(従者になることを夢見たお嬢様)

二人が主人公であるように書かれてありますが、プレイした感想、ティオの感情描写が
とても多いことや、ワンダが何考えているのかがところどころわからないところもあり、
ティオ一人が主人公という印象を持ちました
(つっても、ワンダの出番が非常に多いことは間違いない。しかし無邪気すぎてもはや電波)

他のキャラ自体も、悪魔や人魚、猫耳やエルフなど、あの藤ノ宮美森さんが
描く可愛らしいものが多く、(俺としては)すごく好感が持てる。
そして、ところどころ一枚絵が入ってくるもんだから、すばらしーよ素晴らしい・


特筆すべきは萌ばかりを狙ったキャラだけでなく、きっちりと男キャラもいることだろうか。
(つっても、プレイヤーが使えるキャラのほとんどが女キャラだからバランスが悪いといえば悪いんだけど)

この手のゲームの場合だと、女キャラばかりがでしゃばるようなシナリオになる……
と、偏見を持っていたのですが、

キミの勇者の場合、ショタっ子……はおいといて
クールで頑固なタンゴ(錬銀術師という名のガンナー)が
なかなかにシナリオに干渉してくれるのがとても嬉しい。

常日頃はアレでもここぞという時はいいこと言ったり行動したり、

仲間のことを思って苦言をするところとかはとても心惹かれた。


後は、ガチ無口なドランコも所々で頑張るのも、嬉しかった。



そして何より、プレイを進めていく中で全く使えない子が(あまり)いないというのもいい。

各キャラにきっちりと差別化された強みがあり、
多少の優劣(主人公格が強かったり、リュネートの全体回復がえげつなかったり)あるものの、

思い入れさえあればどのキャラでも普通に戦えるレベル。

なんで、俺の場合は基本すべてのキャラを使えるように要所要所で
ローテーションして使ってました。




シナリオについて

ネタバレを言ってしまうと、
ティオは星の勇者じゃなかったんですね。
(本当の勇者はキザでありシスコンでもあるグレイ)

だけど、私達の信じる勇者様はやっぱりティオだと気づいて力をあわせて戦う



というのが、一言でまとめたこの作品。
(終盤の終盤の話ですが)


もちろんそれまでに数々の経緯があり、

仲間間での葛藤や説得、徐々に結ばれていく絆など、

普通のRPGが普通にやっているようなことを普通にやってくれてる。


だけど、ここ最近のRPGは差別化だとかいって変な方向性に持って行ったり、
挙句の果てには無駄にキャラ殺したりしてるけど、

この作品はそういう難しいことはおいといて、RPGにあるべきものを
あるべきように詰め込んでいるので、とても好感が持てた。
(ご都合的な展開がそれほど多かったわけじゃないし)


あとRPGにありがちな「サブクエスト」も多数あり、
ま、ぶっちゃけやらなくてもシナリオに支障はきたさないのですが、

妙にサブクエスト自体に気合が入っている。

普通に各キャラの隠された一面が見えたり、
むしろフィールドが増えたり、
場合によっては約1名がリストラ寸前の危機に追いやられたりなど、

決して簡単でありがちなお使いクエストで終わらないのがいい。

その分手間もかかるが、きっちりとやった充実感があるのが良かった。

ただ、そのサブクエストをギルドで受注するわけだが、
そのサブクエストがいつどこのギルドで行われるのかが不明
→各段階ごとでこまめにギルドに足を運ぶ必要があり(といってもカーソル合わせるだけ)
その点だけはちょっと残念だった。



あと、このゲームでは「形重」という
形という概念が重さを支配するという、魔法使いにおいて大切な概念があり、
(重たそうに見えるものは重たく、軽そうに見えるものは実際重たくても軽いというもの、したがって、大きなものは布であろうと重い)
これはシナリオの道中にぴょっとでてきたりサブクエストでぴょっとでてきたりしてただけなのですが、

この道中ではほぼ死に設定の「形重」という設定に最後で涙を奪われるとは
予想外でした。はい。



システム面。

武装は予め装備した「星技」を使って攻撃。
もちろん通常攻撃もある。

その技には誰でも使える共通のものと、キャラ(というか役職?)固有のものとあり、
ここのところと各ステータスのところでキャラの差別化が行われてる。

とりわけて変なシステムを組んでいるわけではなく、
普通のRPGっぽいRPGと思っていただければ幸い。

一応、コンボというものがあり、各キャラの攻撃が連なって行われるというシステムがあるが、

この連携発生率というのはさほど高いわけではなく、あまりあてに出来ない感じ。

ただし、きっちりと4連携できた場合にダメが跳ね上がるので、運が良かったらダメージがぼんぼんと増えていく。
特に上級星技という、コンボに使われた属性値が高い場合に出る追加攻撃はかっこいいこともさることながら、
ますますのダメージアップが狙えるので、

単体の攻撃力で考えるか、コンボ成功時のダメで考えるか

はひとつの戦略だと思う。ただし、特定の技を特定の順番でコンボする
「覚醒星技」は成功率が低すぎるので、あてにしないこと推奨


まぁ、30分で1シナリオがさくっと終わるのがウリのゲームだけあって、
過度のレベルあげが必要ないことに加え、ぶっちゃけ難しい戦術もいらない。
いわば常時イージーモード的な感じですが、

時間があまりなかった俺にとって見れば調度良い難しさで、
良かったと思います。
ただし、ラスボスだけは他のキャラと比べてグロく、そして少しだけ手強い存在だったので、
全く頭を使わないままクリアするというのは無理っぽいです、はい。



最終的にこのゲーム、特にマンネリ化することなく、
RPGを楽しみながらもシナリオも楽しめるという、いわゆる良作であり、

現在ぶっちゃけ無名のげーむといっても過言じゃないけど、可愛いキャラが好きで、
シナリオも好きでRPGも大好きという方がいればぜひとも手にとってほしいと思う。


ほんと、いい意味で裏切られた。